五木寛之 著「回想のすすめ」に共感。
中公新書ラクラから出版された「回想のすすめ」〜豊潤な記憶の海へ〜五木寛之さんの本との出会い。
My Photo Storyの良さをより多くの皆さんに知っていただきたい…。頭の隅にいつもこのことがあります。そんなことを思いつつ紀伊國屋書店で平置きされている新刊書を眺めていると、この1冊のタイトルと帯に書かれた文が目に留まりました。
本の名は「回想のすすめ」。著者はあの五木寛之さんです。その帯には内容の紹介がありました。以下、引用させていただきます。
『ひとり過去の歳月を振り返るー。それは、誰にも侵すことができない豊穣の時間である。 不安な時代にあっても変わらない資産がある。それは人間の記憶、一人ひとりの頭の中にある無尽蔵の思い出だ。年齢を重ねれば重ねるほど、思い出が増えていく。記憶という資産は減ることはない。齢を重ねた人ほど自分の頭の中に無尽蔵の資産があり、その資産をもとに無限の空想、回想の広野のなかに身を浸すことができる。これは人生においてとても豊かな時間なのではないだろうか。最近しきりに思うのだ。
回想ほど贅沢なものはない』
My Photo Storyは、写真を通してこれまでの人生を振り返る(ここでいう回想)こと、そしてそこから明日を生きる力を得ること。これをコンセプトに据えていたことから、この文に深く共感するものがありました。
コンセプトは表現できても、その考えに至った背景などを端的な言葉で表すことは十分できていなかった私は、続いて読んだ本文の中に「そう、それが言いたかった」という文に触れることができ、いままでモヤっとしていた思いが霧が晴れていくように確かな思いへと変わっていきました。
その文のいくつかを引用させていただきます。
『回想というのは、過去を思い返すこととされている。しかし、それはいわゆる「思い出」にふけることとは、どこかちがうような気がするのはなぜだろう。』
『思い出はどこか湿っぽい気配がただよう。「昔はよかった」と感傷にふける感じもある。しかし回想というのはむしろ積極的な行為ではないかと私は思う。古い記憶に沈潜するのではない、なにかをそこに発見しようとする行為だからだ。』
『どんなにみじめな時でも、当時のことを思い出すと、なんでもないように感じられるのだ。回想の力、というものがある。私はその力によって支えられてきたのかもしれない。』
『うしろを振り返ることで前にすすむエネルギーを生み出す。』
『私たちは大英博物館より巨大な無数の記憶のコレクションを持っている。未来だけが人生ではない、過去もまた人生だ。明日を夢見ることと同様に、きのうを振り返ることが重要なのである。』
これらからうかがえることができるのは、明日を支え、こころ豊かな未来へ導くのが回想の力であるということ、そして思い出を振り返り懐かしみながら写真をつなぎ、まとめていくことは、単なる整理、あるいは感傷を伴った振り返りではなく、積極的でダイナミックな行為である、この作業をお手伝いすることは私自身にとっても物語を共有させていただくことで、明日を生きる力を分け与えていただくことになる、この考えを確信した次第です。
皆様も書店にて是非手にとって見られることをお勧めする次第です。
My Photo Storyの良さをより多くの皆さんに知っていただきたい…。頭の隅にいつもこのことがあります。そんなことを思いつつ紀伊國屋書店で平置きされている新刊書を眺めていると、この1冊のタイトルと帯に書かれた文が目に留まりました。
本の名は「回想のすすめ」。著者はあの五木寛之さんです。その帯には内容の紹介がありました。以下、引用させていただきます。
『ひとり過去の歳月を振り返るー。それは、誰にも侵すことができない豊穣の時間である。 不安な時代にあっても変わらない資産がある。それは人間の記憶、一人ひとりの頭の中にある無尽蔵の思い出だ。年齢を重ねれば重ねるほど、思い出が増えていく。記憶という資産は減ることはない。齢を重ねた人ほど自分の頭の中に無尽蔵の資産があり、その資産をもとに無限の空想、回想の広野のなかに身を浸すことができる。これは人生においてとても豊かな時間なのではないだろうか。最近しきりに思うのだ。
回想ほど贅沢なものはない』
My Photo Storyは、写真を通してこれまでの人生を振り返る(ここでいう回想)こと、そしてそこから明日を生きる力を得ること。これをコンセプトに据えていたことから、この文に深く共感するものがありました。
コンセプトは表現できても、その考えに至った背景などを端的な言葉で表すことは十分できていなかった私は、続いて読んだ本文の中に「そう、それが言いたかった」という文に触れることができ、いままでモヤっとしていた思いが霧が晴れていくように確かな思いへと変わっていきました。
その文のいくつかを引用させていただきます。
『回想というのは、過去を思い返すこととされている。しかし、それはいわゆる「思い出」にふけることとは、どこかちがうような気がするのはなぜだろう。』
『思い出はどこか湿っぽい気配がただよう。「昔はよかった」と感傷にふける感じもある。しかし回想というのはむしろ積極的な行為ではないかと私は思う。古い記憶に沈潜するのではない、なにかをそこに発見しようとする行為だからだ。』
『どんなにみじめな時でも、当時のことを思い出すと、なんでもないように感じられるのだ。回想の力、というものがある。私はその力によって支えられてきたのかもしれない。』
『うしろを振り返ることで前にすすむエネルギーを生み出す。』
『私たちは大英博物館より巨大な無数の記憶のコレクションを持っている。未来だけが人生ではない、過去もまた人生だ。明日を夢見ることと同様に、きのうを振り返ることが重要なのである。』
これらからうかがえることができるのは、明日を支え、こころ豊かな未来へ導くのが回想の力であるということ、そして思い出を振り返り懐かしみながら写真をつなぎ、まとめていくことは、単なる整理、あるいは感傷を伴った振り返りではなく、積極的でダイナミックな行為である、この作業をお手伝いすることは私自身にとっても物語を共有させていただくことで、明日を生きる力を分け与えていただくことになる、この考えを確信した次第です。
皆様も書店にて是非手にとって見られることをお勧めする次第です。
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