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映画「浅田家」を通して語られた写真のチカラ

family photo

話題の映画「浅田家」は、写真界の芥川賞とも言われている木村伊兵衛写真賞を受賞した写真家、浅田政志氏の写真集「浅田家」と、浅田氏、藤本智士氏による東北大震災後の取材記録「アルバムのチカラ」もとに、映像化されたもので、実話がベースで創られたと紹介されています。

私がこの作品に注目したのは、家族写真というもの、加えて被災された方にとって水や泥に浸り、汚れてしまった写真の洗浄、復元という活動を通して写真の持つチカラをテーマとして創られた作品であるということからでした。

私はこれまで、こども専門写真館でブランドの構築、強化に携わってきました。日々、赤ちゃん写真や家族写真の撮影風景を見続ける中で、人々はなぜ写真を撮り、残していくのかについても考えを巡らしたことがありました。

写真は撮影した瞬間から過去のものとなっていくもの、そして時が立つにつれその瞬間が「思い出」というものに変わり、一枚の写真の中に閉じ込められていく。

一人で、家族で、仲間でアルバムを開き、眺め、語りあう時、閉じ込められている思い出が、まるで瞬間解凍するように蘇り、共有されていく。写真をきっかけにした回想とも言える行為が、この頃はよかったなとか、苦しかった、辛かったなどと懐かしさに浸るだけではなく、さらに明日へ向けて生きるエネルギーを生み出し、家族の絆を一層強くする源となっていくのだと思います。

被災地での写真洗浄作業に、大きなの感謝と喜びが寄られることがそれを証明しているのではないでしょうか。

写真とはなんぞや、今一度考えるきっかけをくれた話題の映画でした。

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